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良書です。タイトルだけみると「いかにも」なビジネス書を思わせますが、なかなかどうして、読みごたえのある読書本でした。
基本的な姿勢が「少数ながらも厳選した本を読む」、つまり精読である点からして好感がもてる。速読・多読によるアウトプットばかりを強調する昨今流行りの読書術とは対極にあります。
むろんのこと、本書の目的もアウトプット――いわゆる知的生産にあるのは間違いありません。これは「ビジネスマンのための」というタイトルである以上当然でしょう。しかし、読書そのものを目的とする場合でも本書は示唆に富みます。
特に、読書後のフォローについて述べた第5章は読みどころ。その眼目は読書から得た知見を頭に定着させるためのノート術にあります。帯にまとめられているので引用しますと
STEP1:心を動かされた文章や言葉に線や印をつける
STEP2:書き写す文章を10箇所ほど選ぶ
STEP3:魅力的な見出しをつけてノートに書き写す
STEP4:ノートを毎日読み返す
と、なりますね。いわば「引用ノート」の作成です。
実際、この方法論は有効です。
私自身も読書ノートを付けていますが、記憶への定着度が段違いですね。ノートを読み返して新しい気付きを得ることもしばしば。読んでそれだけだった時とは雲泥の差です。私のやり方は以下の通り。
1:気になった記述があったページの端を折る。稀覯書や高価な本の場合は付箋を貼る。
2:重要だと感じた記述を鉛筆でマークする。
3:読了後、マークした文章を再確認し、必要だと感じたものをpomeraで書き写す。ファイル名は「日付+書名」とする(例:100529クオリティ・リーディング)。
4:「3」のファイルを印刷し、テーマごとに分けてノートに張り付けておく。
5:ノートを何度でも読み返す
見ての通り、本書で提案されているノート術と基本的に同じですね。
違いはpomeraを使っていることくらいでしょうか。本来は手で書き写すべきなのでしょうが、私はあえてpomeraに頼っています。これはなぜかといえば、その方が楽だからです。
ノート作成が有効なのは間違いありません。しかし、実際にやってみるとわかりますが、書き写しというのはかなりの労力を要します。読むスピード>>>書き写すスピード、のため、どうしても苛立ってしまうのですね。
この点、pomeraは優秀です。レスポンスは軽快ですし、キーボードを打つ方が手書きより速いのは自明の理でしょう。pomeraは反射型の液晶を採用しているので目も疲れません。何より、テキスト入力に徳化したデバイスだというのが大きい。一度起動すれば、あとは文章を書くしかない。こんな状況だと、意外に引用が進むのですよ。人間というのは面倒臭いことを徹頭徹尾嫌う生き物ですから、心理的なバリアを低くするのがなによりも重要です。
手書きするにせよ、入力するにせよ、引用ノートの有用性は一度実践すると手放せないレベルです。この週末にでも試してみることをお勧めします。
ノート術以外にも、「何に興味があるか知るために本棚を眺める」「本の中で紹介されている本に注意を払う」「時間に応じて読む本の種類を変える」「本の種類に応じて読み方を変える」など、具体的なアドバイスが満載の本書、読書好きな方なら読んで損はありません。お手元にどうぞ。
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