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先日トラックバックをくださった黒従者の夢さんが終末少女幻想アリスマチックを取り上げていらっしゃいます(公式ページ:PC版およびPS2版)。
これは嬉しい。アリスマチックは大好きな作品なのですよ。
なにせ、ジャンルがクトゥルー+オカルト+伝奇+学園もの+剣戟というピンポイントにも程がある作品です。どれほどクトゥルーしているかは黒従者の夢さんを見ていただくとして、注目すべきは剣戟面。
登場人物の大半が剣術(一人だけ槍術)を修めているのですが、その流派が
・主人公:タイ捨流
・ヒロイン陣:新陰流、寶藏院槍術、富田流小太刀、二天一流
・サブキャラ:愛洲陰流、薩摩示現流
ですよ。充実しすぎでしょう。
敵キャラで馬庭念流遣い(得物はサーベル!)まで出てくるというサービスぶりです。剣豪小説でもそうそう見ないぞ、あれ。
加えて、彼ら彼女らが手にしているのは、長船兼光四尺六寸や三池典太二尺三寸といった大業物ばかり。「プレロマ」と呼ばれる仮装空間で繰り広げられる丁々発止の剣戟は伝奇時代小説そのものです。刀剣や剣術へのこだわりも並大抵ではなく、お好きな方ならそれだけで満足できるのではないでしょうか。
特筆すべきはキャラの魅力です。
主人公の丸目蔵人の格好良さは特筆もの。
心身共に強壮、タイ捨流の達人クラスの遣い手、剣術バカを自認するほどの求道性(フラグ立てより屋上での素振りを優先するタイプ)と、古風な武藝者を思わせる造形です。それでいながら木石めいた朴念仁ということもなく、ユーモアを解し軽妙なやり取りもこなすという万能ぶり。
地下鉄の駅で襲撃されるシーンなど典型でして、状況に即応し敵を迎撃、その一方でヒロイン陣をカバーするのも忘れない。不必要に悩んだりヘタレたりすることがないため、プレイしていて心地良いです。
観念的な善悪や世界を救うという大義名分ではなく、目の前の正義と義侠心で動くという性格がいいですね。これぞ正しい伝奇ものの主人公だ。
ヒロイン陣も個性的です。なかでも、高貴にして典雅、冷静沈着博識多彩な月瀬小夜音の魅力は圧倒的。完璧超人ながら筋金入りの箱入り娘のため、野趣味を色濃く残した蔵人に翻弄されてしまう姿が愛らしい。蔵人と小夜音のやり取りには思わずニヤついてしまうこと請け合いです。問答無用の極悪人がいないのも安心出来るところ。
ルートとしては小夜音ルートが出色かと。オカルト的ガジェット、シナリオの展開、キャラの関係性の変化、どれもがハイレベルでまとまっています。海底ケーブル断線の理由には爆笑しながら納得してしまいましたよ。その手があったか。
また、蔵人vs小夜音の二回戦は本作のベストバウトでしょう。BGMがいいんだ、これが。
PC版は体験版が公開されています。一度プレイしてみてはいかがでしょう。
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