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また一つ歳をとりました。
それはともかく、少し前に日経サイエンス等で取り上げられていた『ヒトは食べられて進化した』を読んでいるのですが、実に興味深い内容です。
主張の眼目は、ヒトは最強の狩猟者などではなく、むしろトラ、ライオン、ヒョウ、クマ、ワニ、ヘビ、オオカミ……無数の狩猟生物たちに追われ狩られる被食者であったということ。レイモンド・ダートのキラーエイプ説以来、「狩りをするヒト」のイメージが一般に流布してきましたが、著者たちはそれを真っ向から否定します。ヒトは常に脆弱であり、食われる側であったとの主張は学際的なデータに基づいており、説得力あり。被食者としての自然淘汰圧が人類を進化させたという意見には膝を打ちましたよ。
訳文も良いため、硬派な内容の割りにすらすら読めます。今日中には読み終わるかな。いわゆる人食い動物についての記述にかなりの項を割いているため、博物誌的な興味も満足させてくれます。ナイルワニの犠牲者は未だに年間数千人にのぼるというのは衝撃的だった……。
●今日の文庫
岩本素白『東海道品川宿―岩本素白随筆集』に続いては川上澄生『明治少年懐古』ですよ。キヨスクの販売力に期待するとのことらしいですが、キヨスクで売るには渋すぎるだろこれ。だがそれがいい。
素白に関しては平凡社ライブラリ『素白随筆集―山居俗情・素白集』もお勧めです。大半の随筆を読むことが出来ますので。
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