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昨年、人類が突然消失した地球の未来を予測した科学書"The World Without Us"が話題になっていましたが、その邦訳『人類が消えた世界』が発売されております。
早速買ってきて読んでいる最中ですが、期待以上の好著。単なる空想劇ではなく、数多くの専門家への聞き取りや綿密なリサーチ、そして地球形成史や人類誕生史に基づいた思考実験が成されているため非常に説得力がありますね。
扱われる時代の幅は広く、人類消滅直後から五十億年後までを一望することが出来ます。
消滅から数日で排水機能が麻痺し、地下に貯まった水、そして雨水が地上に押し寄せニューヨークを水没させてしまうというのは衝撃的。東京にしても似たようなものでしょう。私たちは安全で安寧な都市生活を送っていますが、薄氷一枚を踏み抜けばそこに破滅が待っているというのを実感させられます。
巻末の参考文献も充実しており、読書ガイドとしても有益。これはお勧めですよ。
また、日経サイエンス2007年11月号に、『人類が消えた世界』著者であるアラン・ワイズマンへのインタビューを元にした「もし人類が消えたら地球は?」が掲載されています。タイトル通りの内容を概観しているほか、ニューヨーク崩壊のタイムテーブルがわかりやすく図示されており理解の助けになります。図書館などで探してみる価値はあるかと。
余談ながら、本書に記された「人類消失後の世界」は圧倒的な自然の力に充ち満ちており、終末的な色彩は全くと言って良いほどありません。
言うなれば霙姉さん的な、あるいはノストラダムス的な終末世界とはちょっと違うのですね(数十億年後ともなると話は別ですが)。
考えてみれば、消失してしまっている以上終末も何もないのは当然ではありました。
<関連リンク>
・終末の過ごし方
・『幻想文学 世の終わりのための幻想曲』
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