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2007年08月のアーカイブ
●今日の試練場
■The Last Frontier - 日本の巨大地下街・地下通路 まとめサイト
これは素晴らしい。タイトル通り、東京地下に潜む通路や建造物を紹介しております。個々の真偽を確かめるのは難しいですが、情報源としては非常に充実しています。うわさ話的な情報が多いのも◎。読み耽ってしまいますね。
Googleマップへのリンクもありますので、現地に足を運んでみるのも良いかもしれません。その場合、不法侵入などはなさらないようにお願いいたします。
オカルト板の現行スレッドは こちら。
そういえば初代スレで言及されている「中島飛行機関連で三鷹(ICU、NTT研究所)の地下にも地下道or地下設備」は大学時代に色々噂を聞いた覚えがあります。真偽の程は不明ですが、どこかのクラブが昔探検を行ったとか何とか。
この手の噂は各地の大学にあるのでしょうが、東大や筑波のそれは信憑性が高いそうですね。一度確かめてみたいものです。
●今日の蜘蛛神
何はともあれ姉様を置いておきますね。
●WEB拍手レス
今度のスネークの敵はBB部隊らしいです。
これですな。
最早ベトナム忍法帖(by塾長)の域を超え、妖怪大戦争になっております。こいつらは本当に人類なんだろうか。
個人的には楽しみですが、嫌がる人もいそうですなー。
相も変わらず『ひまチャき』に時間を食われております。今のところ、姫ともなむールートをクリア。
今回のシナリオは基本的に、共通ルートから個別ルートへ分岐、山場を経て結婚、さらにもう一度山場、という構成となっているようです。後半がシリアス一辺倒でないのが良いですね。竹井10日テキストを満喫できます。
特に個別ルート分岐してから始まる結婚前後のイチャイチャぶりは神の領域。周囲の人間をやさぐれさせながら繰り広げられるダダ甘世界の破壊力は圧倒的です。中でも、もなむールートにおける主人公の甘やかされぶりは尋常ではなく、すずねえに匹敵するかそれ以上だと申せましょう。そりゃヒモ呼ばわりされるわな。
二人もクリアすると、裏設定も色々と出てきますね。突飛な設定も散見されますが、伏線はきっちり張ってあるので特に気になりません。超展開ということは無いのでご安心下さい。
展開と言えば、もなむールートのアレには驚きました(ネタバレになるのでぼかすことをご容赦下さい)。自分が何のゲームをやっているのか一瞬失念してしまいましたよ。あそこで出てくるCGには一部の人が大喜びしかねないなあ。
さて、次はいっちゃんルートを……え、そんなルートは無い?
ままならんなあ。
●今日のヤンデレ
ここ二、三年で一気に市民権を得た感のあるヤンデレ、その大全が発売されたようです。実に気になるので本屋でチェックしてこよう。
ところで日本最古のヤンデレは六条御息所だと思うのですがいかがでしょう。
●今日の博物学
■10月6日より展覧会「クマグスの森 南方熊楠の見た宇宙」開催
近代日本最強の畸人にして巨人、南方熊楠先生の展覧会が開催されます。開催地は渋谷のワタリウム美術館ですね。これは行かねばなるまいて。
また、展覧会にあわせてか、『南方熊楠 菌類図譜』が9/27に新潮社から発売されるようです。こちらも楽しみ。
●WEB拍手レス
いつもと少し違う切り口が新鮮なSSでした。キャラの動きが普段より能動的だったなと感じました。特に咲夜さんの瀟洒で上品な仕草と台詞のあたりが。……これがキャラへの愛情というやつでしょうか。そういえば紅魔館ものはこれが初めてですね。
好きすぎて話を妄想するだけで満足しておりまして……
何事につけ、大好きなものは意外と形にしにくい気がします。
『ひまわりのチャペルできみと』(amazonリンク)を盛大にプレイ中です。
いや、これは素晴らしい。『秋桜の空に』『お姉ちゃんの3乗』に匹敵する……いや、それらを上回るハイテンションな世界が繰り広げられております。
YU-SHOWさんも絶賛しておられますが、日常パートの面白さはちょっと類がありません。ゲームという媒体を最大限に活かした、目にもとまらぬボケと突っ込みの応酬は一見の価値あり。正直言いまして腹筋が危険です。
キャラクターはまことに魅力的。騒がしくも楽しい日常の中、ヒロインとの関係がゆっくり確実に変化してゆく過程には、個性豊かなキャラクター陣のおかげもあってニヤニヤが止まりません。中でも姫ことエステリア王女のデレっぷりは神域に達しております。出来ておる喃。
シナリオもギャグとシリアスの按配が良く、安心してプレイ可能。
中でも、中盤の山場とも言えるシーンは、無闇矢鱈な熱さと、何よりテキスト量に圧倒されてしまいます。ライトノベル20冊分の売り文句は伊達ではない。さらに、それら膨大なテキストがするすると読め、どれもこれも楽しいというのは名人芸と言わざるを得ないでしょう。さすが竹井10日先生だ。
買って損なし、是非ともプレイすることをお勧めします。
しかし、攻略不可キャラが軒並み揃ってたまらないのは何の罠なのでしょうか……ああ、ルーン先生、いっちゃん……
●今日のSS
自給自足になりますが、紅魔館メインの東方SS『盛夏の夜に花咲けば』をアップしました。お読みいただければ幸いです。
●WEB拍手レス
宇月原清明を読んでないエクスノフなんて! バカ! バカ! モンゴ!(マカロニ風)
とりあえず注文してみた。
皆川女史の復刊は感涙ものです。しかも「聖女の島」! いいぞもっとやれ。この調子で「冬の宴」が収録された作品や「朱鱗の家」も復刊されれば言うことなしですよ。特に後者は短編作品において一、二を争う美文なだけに改めて単行本が欲しいくらいです。
結構絶版が多いですからねー……作品精華は当然ながら短篇しか収録されておりませんし、いっそ全集が欲しい位です。『うろこの家』は画・文共に美麗の極みのため、是非とも復刊して貰いたいところです。私も文庫版しか持っていないのですよ、あれ。単行本注文してしまおうかな。
●今日の復刊
10月のセレクトが素晴らしいです。
――10月6日刊行予定
皆川博子『聖女の島』
阿井渉介『列車消失』
中西智明『消失!』
とまあ、どれも名作傑作揃い。
中でも『聖女の島』は過剰なまでに流麗な美文、むせかえるほど濃密で淫らな空気、超絶トリックと三拍子揃った皆川博子屈指の作品です。扶桑社の『花の旅・夜の旅』に収録されておりますが、ノベルスで出るのは魅力的ですね。
要チェックです。
●今日の奇才
ニコニコ動画に動画投稿を続けているGFQ氏のサイト。
奇才あらわるとしか言えないセンスを持つ方です。
アイマスPVを作れば曲は「素晴らしき紅マグロの世界」や「偉大なる作曲家」ですよ。その発想は無かったわ、としか言い様がない。
個人的に一押しなのは自主制作アニメ『ふたゆえ』第4話でしょうか。途中に挿入されるMADが余人には真似できないものとなっております。
作品そのものは無論、MAD素材としても大流行した『魔理沙は大変なものを盗んでいきました』をベースとして出来上がったのが、『ランブル鞭毛虫は大変な下痢を引き起こしていきました』とは……そのセンスはないだろう。
個人的には大爆笑しましたが、寄生虫が苦手な方にはまるっきりお勧めできませんのでご注意下さい。
<関連リンク>
・ランブル鞭毛虫は(以下略)(本編よりMAD部分のみ抜粋)
・ランブル鞭毛虫
・図説 人体寄生虫学(amazonリンク)
●WEB拍手レス
神州纐纈城といえば、宇月原清明さんの著作は読まれていますか? まだでしたら是非。
良く評判を聞くのですが不勉強にして読んでおりません。
早速注文してみます。
急にミステリーづきまして、マジで「やられた!」ミステリ 第七巻などを参考に色々買ってきたところ、最初に読んだ『模倣の殺意』でいきなりしてやられました。いやまあ、私はミステリを読むと大抵騙されるのですが、それは置いておきましょう。
今でこそ珍しくない仕掛けではありますが、70年代に書かれたというのは驚異的であります。騙されるのが好きな方は是非ご一読を。
●今日の近刊
国枝史郎の一大伝奇ロマン『神州纐纈城』がついに文庫化です。これは嬉しい。
10年以上前に講談社大衆文学館で文庫化されていましたが、そちらはとうに絶版でした。桃源社版も新本では入手出来ません。あの傑作が書店で容易に求められるようになるのは素晴らしいですね。
これを機に『国枝史郎ベスト・セレクション』もどうぞ。
生物テロ兵器として蘇る「マタンゴ」。標的は日本!
お前は何を言っているんだ。
どう見てもバカ・ホラーですが、見過ごせません。発売次第チェックしてみます。
●WEB拍手レス
皆様モスマン情報を有り難うございました。
なるほど、デビルサマナー、NOCTURNE、アバタールチューナーなどに登場していたのですね。流石女神転生シリーズ、モンスターの幅が広いなあ。
●今日のしまったやりすぎた
お疲れ様でした。
ついに来週発売。体験版をプレイする限り、竹井10日節全開としか言い様がない作品になっているようで楽しみなことこの上ないですよ。
●今日の電波
■MOSAIC.WAV 1stライブ『We Live AKIBA-POP』開催決定
現在最強の電波ユニットMOSAIC.WAVのファーストライブが行われるようです。これはちょっと行きたいな。
MOSAIC.WAVは名曲揃いですが、中でも「ギリギリ科学少女ふぉるしぃ」は歴史に残る傑作ソングと申せましょう。トンデモ科学を徹底的に茶化した名曲です。
出だしからして「何千年もの積み重ねも 事実と事実の結びつきも 1度や2度の実験でくつがえせるわ」と完璧。
と学会も推薦のこの曲、コミケで先行販売されている3rdアルバムにも収録されていたかと。聞いたことがない方にはお勧めですよ。
●WEB拍手レス
メガテンのモスマンのかわいさは異常だと思う。
メ、メガテンに出てましたっけ……?
知らなんだ。
夏の祭典ですね。既に臨戦態勢の方も少なくないかと思われます。
明日からの三日間は昨日今日ほどの猛暑ではないようですが、それでも真夏であることには変わりません。水分補給を怠らず、熱中症には十分お気を付け下さい。
●今日の宣伝
再度宣伝。
801をテーマにした壮絶に混沌とした同人誌で御座います。私も少しだけ寄稿させていただいております。
聞くところによると塾長の原稿があまりにも凄まじいことになっているようで期待大。まだ現物を目にしていないのですよ。
8月18日(土)東地区Gブロック41a「普通の生活」様に委託、及び8月19日(日)東地区 ポブロック48b「randam_butter」にて販売。足を運ばれる方は手にとってみてくださいませ。
●今日のモスマン
金スペさんの新作Tシャツはみんな大好きモスマンです。
無言電話とカーチェイスをチョイスという選定が素晴らしい。
ついでにモスマンの不気味なスケッチを張っておきますね。
●今日の未知の世界
超常現象・奇現象・オカルトの総合同人誌SPファイル。夏コミで第五号が頒布です。
同人誌といいましても、執筆陣は志水一夫、原田実などかなりの豪華さ。特集は「なければ創ろうUFO事件」ということで、いかにしてリアリティのあるUFO事件を作りあげるか解説しているようです。これは期待大だな。
個人的には「大型哺乳類UMAは実在するか?」の記事に期待しています。大型哺乳類は、恐竜が絶滅した以後隆盛を誇りました。その一部は人類と共存していたようであり(例えばグロッソテリウムは約1万年前まで生息していました)、そのためか目撃されたUMAが大型哺乳類の生き残りとされることも珍しくありません。ナンディ・ベアなど典型的ですね。
個人的には大好きなテーマのため、今から楽しみです。
ついでにお勧めのUMA本をリストにしておきますね。
・未確認動物UMAの謎(著者が並木伸一郎ですので信憑性はありません。しかしながら、写真の豊富さが素晴らしい)
・幻の動物たち―未知動物学への招待(原著1985年ながら未だに古びない未知動物学の名著)
・Mysterious Creatures: A Guide to Cryptozoology(質量共に凄まじいボリュームのリファレンス。UMAファンというより未知動物学者向け)
・驚異の未知動物コレクション(間違いが多く資料的価値はありませんが、図版が豊富で見ていて楽しい)
・プロフェシー(あのモスマンを追いかけたノンフィクション。いかがわしいがこの上なく面白い。名著『モスマンの黙示』の改訳文庫化です)
・UMAファン~未確認動物(こちらのみウェブサイト。UMAサイトとしてはおそらく日本最強。極めて充実しており、並のUMA本など足元にも及ばない)
●今日のミステリ
素行迷宮さんより。『 厭魅の如き憑くもの』から『首無の如き祟るもの』に至る刀城言耶シリーズ、その新作が来年発行のようです。
これは楽しみだなあ。『首無』は年間ベスト級の傑作だっただけに、期待せざるを得ません。
●今日の炎の紋章
充実しております。思わず読み耽ってしまった。
FEシリーズは大好きで今でもプレイしておりますが、個性豊かなキャラクター陣も大きな魅力と再確認。
関連としてファイアーエムブレムDS(仮称)を待ち望むスレを張っておきます。DS向けの作品だと思うので、是非とも出て欲しいなあ。
お盆になりました。
せっかくの夏をだらだら過ごすのも良くありませんし、幽霊画一般公開にでも行ってくるとしましょう。
●今日の遺伝学
ゲノム初解読となっていますが、正確にはマストドンのミトコンドリアゲノム解読ですね。
論文が掲載されているのはPLoS Biology、オープンアクセスの学術誌です。そのため、この論文も公開されています(英語)。
マストドンとは原始的な長鼻類であり、およそ1万年前までアメリカに生息していました。当時の米大陸にはアメリカマストドンとステゴマストドンがいましたが、今回解析されたのはアメリカマストドンのゲノムです。系統樹はこちら。マンモスと並べて語られることが多いですが、遺伝的には結構離れていますね。
今回の結果を元にさらなる研究が進むことを期待です。
平凡社ライブラリの『中世思想史』を最近読了したのですが、大変良書でした。
キリスト教を軸として中世ヨーロッパの思想的変遷を俯瞰した一冊です。元々は上智大学中世思想研究所が誇る偉業「中世思想原典集成」の別冊であっただけのことはあり、記述の濃縮度は凄まじいものがあります。キリスト教が周囲の世界に浸透し始めた二世紀からスタートし、様々な帝国の興亡を経て十四世紀初頭にまで至ります。その間の思想の概要と変遷を記すというのは、ほとんど超人的とも言える力業であり、碩学リーゼンフーバーをしてはじめて可能な一冊と申せましょう。
ローマ教会を中心とした記述がなされていますが、イスラームや東方正教会からの影響、及びそれらの思想的発展にも細かく目配りしているのは流石。また、カトリックと東方正教会が分裂するまでの課程には歴史書的な趣があり、歴史好きな方にもお勧めです。
いわば濃縮還元飲料のような一冊のため読むのに時間はかかりますが、それだけの価値はあると思います。
同著者の『西洋古代・中世哲学史』と併読が大吉。
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●今日のTシャツ
金スペさんの新作はフィラデルフィア実験(改)のようです。
やっぱりいいですよね、このテーマ。電磁波が飛び交う空間で着たいところ。
ボーリィ牧師館Tシャツなど見てみたい気もします。
●WEB拍手レス
どうも、稲生です。……そ、創元社さん頑張りすぎでよ。しかしホジスンの「夜の声」の復刊は嬉しいところです。昔に読んだっきりですから改めて手元におきたいところですわ。フレドリック・ブラウンもいいなあ……。
ところでホジスンといえば「異次元を覗く家」はもう読まれてますか? 未読ならお薦めです。色彩豊かな終末風景が実に印象的な傑作でした。
正直今回は全部欲しいです。まとめて買うか。
『異次元を覗く家』は積んでおりますね……最近積み本が多くて難儀しております。
●今日の復刊
毎年恒例、創元推理文庫のの復刊フェア。すぐ売り切れることが多いのでお早めに。
2007年9月復刊のラインナップは以下の通りです。
ウィリアム・アイリッシュ『裏窓』
F・W・クロフツ『フレンチ警部の多忙な休暇』
S・A・ステーマン『六死人』
G・K・チェスタトン『詩人と狂人たち』
レイモンド・ボンド編『暗号ミステリ傑作選』
W・H・ホジスン『夜の声』
ロバート・シェクリー『残酷な方程式』
ロジャー・ゼラズニイ『地獄に堕ちた者ディルヴィシュ』
J・G・バラード『溺れた巨人』
フレドリック・ブラウン『宇宙をぼくの手の上に』
チェスタトンとホジスンは嬉しいなあ。特に前者は読みたいと思っていただけに、発売日に入手する所存です。
●今日の開かずの間
「開かずの間」というモチーフは矢張り怖いです。
家の構造を調べると、部屋があるとしか思えない空間がある。そこへの扉は存在しない。中に何があるのか、或いは誰があるのか全く解らない……説明不能故のプリミティブな恐怖が伝わってきます。想像するだけで恐怖ですよ。
リンク先の中盤、人形板のスレに貼りつけた時の住人の反応はちょっと面白かった。板によって反応は違うものですね。
●今日の閉鎖世界
前に読書録でも取り上げた名作が東京創元社から刊行されます。しかも新訳ですよ。
静謐な狂気と破滅の美しさに満ちたシャーリィ・ジャクスン渾身の傑作であり、狂女メリキャットの心理と偏執狂的な村人の姿を描いた筆は比類無き冴えを見せております。学研版は入手困難ですので、これを機にお手元に一冊いかがでしょうか。
解説:桜庭一樹には納得。『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』系統がお好きな方なら手にとって損はないです。
●今日の岩波
この試みは素晴らしい!
完成すればまたとないデータベースになりそうです。
編集する場合はサイドバーから所定の項目に飛べば良いようです。
皆様是非ご協力を。
●今日の影の狩人
てのひら怪談、世界最小のクトゥルー神話に引き続き、新たな800文字掌編企画がやって来ました。
今回のテーマはそのものずばり吸血鬼。
直球ですね。
「吸血鬼」をテーマにしたオリジナルの掌篇小説、また平面のアート作品を募集します
とのことで、詩歌小説の他、絵画や写真も受け付けるようです。詳しい応募要項はリンク先を参照してください。
テーマがテーマだけに魅力的な作品群が期待出来ますね。興味のある方は応募してみてはいかがでしょうか。
参考がてら、吸血鬼を扱った短篇やアンソロジーを幾つか張っておきます。どれもお勧め。
●今日の魔の海域
塾長の所より。これはまた懐かしいネタです。1945年に失踪した米国海軍第19編隊ですね。ちなみに機体はTBF/TBM アヴェンジャーです。
フロリダ半島の東の海上へパトロール飛行に向かった5機のアヴェンジャーが消息を絶ったこの事件に関しては、異次元消失説、エイリアンに誘拐された説、メタンハイドレート説など、種々の説が飛び交ってきました。ローレンス・クシュは名著『魔の三角海域』において謎解きを行っています(バーミューダトライアングルファン必携の一冊です)。
クシュは30頁以上に渡って微に入り細を穿った調査を行っており、彼の導き出した結論は以下の通り。
・編隊長であるテイラー中尉の機体はコンパスが故障していた。
・テイラー中尉は転属してきたばかりで、飛行空域に慣れていなかった。
・離陸時の天候は良好だったが、その後急速に悪化した。
・結果、編隊は自分たちがフロリダ半島の東西どちらにいるか確信が持てず、ひっきりなしに方角を変更し飛行し続けた。
・最終的に、合衆国の東、バハマ諸島の東にあたる大西洋のどこかに墜落。
クシュがいかにしてこの結論を導き出したかについては、『魔の三角海域』を参照してください。100%確実とは言い切れないものの、かなりの説得力です。
不可解とされている「何もかもがおかしい」「海さえいつものようじゃない」「白い水に突入」といった交信記録は実際には存在しないことも明らかにされています。
救出に向かったマーチン・マリナー飛行艇が失踪したというミステリーも
・救出に向かった飛行艇は一機ではなかった
・空中爆発が目撃されている。
・マーチン・マリナー飛行艇はガソリン漏れが多く、「空飛ぶガスタンク」と揶揄されるほどだった。
といった要因より、ただの爆発事故だったと結論付けています。
なお、超常現象の謎解きさんが、クシュの本の内容他をバミューダ海域の謎で纏めてくださっております。本件についても詳細に解説されているので、是非ご一読を。
<関連リンク>
・バーミューダトライアングル
●今日の悲惨な世界
歴史はまず悲劇として演じられ、次に喜劇として繰り返される――J. エルリュ
葱板屈指の長寿スレが100を越えました。目出度い……のかなあ、このスレの場合。
まとめて読むと下手なノンフィクション以上に迫力があります。じっくりどうぞ。
なお、現行スレでは733が個人的ベスト。死ぬに死にきれませんなこりゃ。
<関連リンク>
・悲劇の誕生
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その
という冒頭の一文からして素晴らしい短篇集。メイン・テーマが吸血鬼ということもあり、菊地秀行の叙情的な面が十二分に発揮された粒揃いの一冊となっております。
収録作品は
・夕映えと夜を愛する少年「夕映えの女」
・演劇を主題とした耽美的な「薔薇戦争」
・高校卒業を目前とした不良少年の通過儀礼を描く「青い旅路」
・北国で紡がれる静謐な吸血譚「白い国から」
の四作。
元々『コバルト』に掲載された少女小説であるため、どれも浪漫的傾向が強いです。名短篇集『D―昏い夜想曲』に近い空気ですね。
集中では「白い国から」が一番お気に入り。「私」の淡々としていながら叙情的な語り口がまことに魅力的です。抑制されたナレーションが今にも聞こえてきそうなほど。
雪に埋もれた北国で教師を務める「私」、夜学校に転校してきた白い少女、降り積む雪の中佇む黒衣の男……全身の血を抜かれる怪事件や忽然と現れるマンションといった舞台装置と相まって、切ないほどに美しい作品世界が作り上げられています。
未収録作品二つと書き下ろし一つを加えた短篇集『黄昏人の王国』も発売されていますが、私としてはやはり本書に愛着があります。めるへんめーかーの挿絵も素敵。
残念ながら絶版ですが、容易に入手可能。
浪漫的、叙情的な短篇が好きな方に強くおすすめします。