2007年07月のアーカイブ

070731雑記

 Movable Typeのメンテをしていたらスパムのトラックバックが8000件を越えていました。幾ら何でも多すぎだろう。当庵でこれだと大手ブログさんは凄まじいことになってそうだなあ。ネットワークの帯域をどれほど圧迫しているか考えると恐ろしいものがあります。
 また、トラバをいただいたにも関わらず、フィルタの誤爆によってスパムと判断されていたものがありました。申し訳御座いません。トラバを送ったのに反映されていない、という場合はご一報いただけると幸いです。

●今日のこれから読みたい本

工作舎の「これからでる本」のラインナップが素晴らしいことに

 下のエントリでも取り上げたケプラー『宇宙の調和』他、松岡正剛『般若心経を読む』の加筆復刊、荒俣先生の博物学本、小林健二の鉱物写真集と、好きな方にはたまらないものとなっております。発売日未定が大半ではありますが、期待せずにはいられません。
 工作舎はやっぱりいい本出すなあ。

●今日の音楽

I'veのアルバム『SHORT CIRCUIT II』の収録曲がたまらない

 Princess Bride! とPrincess Brave! が収録されているだけで買いかと。
 特にPrincess Brave! は曲も歌詞も大好きなのですよね。ウツロアクタ氏作詞による少女幻想(西洋ファンタジー寄り)に溢れた曲世界がこの上なく魅力的です。

●WEB拍手レス

7月の後半から8月にかけて欲しいものが怒涛の如く発売されて嬉しい悲鳴&「もうやめてー!」といった思いが半々です。……夏には東方の新作やらなんやらですし。そういえば陰陽座の新盤も出てるんでしたね……。ヤス様は買われましたか?

魔王戴天』ですね。まだ購入しておりませんが、八月中には入手しようかと。
 それにしてもこの時期はお財布が厳しいです……コミケやJGCも間近ですしなあ。

投稿者: 日時: 23:28 | | コメント (0) | トラックバック (0)

要注目の本たち

 来月再来月の(極私的)要注目書籍リストを置いておきますね。
 一言メモ付きです。

8/7
・アンドレ・ブルトン『黒いユーモア選集第1巻』/河出文庫
・アンドレ・ブルトン『黒いユーモア選集第2巻』/河出文庫

 澁澤龍彦にも多大なな影響を与えた名アンソロジーがついに文庫化。
 河出は相変わらずいい仕事します。『血と薔薇コレクション』とあわせて手元に置きたいところです。

8/9
・小松和彦『日本妖怪異聞録』/講談社学術文庫

 リンク先は単行本版です。玉茂前、鬼女紅葉、大江山の酒呑童子など、メジャーな妖怪怪異を民俗学的に解説した好著。文庫化ということで、講談社学術文庫に入るようですね。あそこなら安心だな。
 余り突っ込んだ内容はありませんが、その分読みやすく、入門書にも好適。

・ヘミングウェイ『武器よさらば』(上・下)/光文社古典新訳文庫

 絶好調の古典新訳文庫にヘミングウェイの代表作が登場です。
 昔新潮文庫で読んだきりだなあ。これを機に読み直してみようかと。
 古典新訳文庫はどれも良質ですしね。

9月予定

・ ヨハネス・ケプラー『宇宙の調和』/工作舎

 タイトルからして、『世界の調和』のことかな。かのヨハネス・ケプラーの主著です。
 天球の運行と音楽理論を関連付け、宇宙の背後に存在する数学的調和を追求した著作であり、全編に渡り「天球の音楽」論が展開されています。ケプラーの第3法則が記されていることでも有名。
 世界大思想全集に収められていましたが、入手困難な上、古書価も高額でした。
 これは買っておこう。すぐに入手が難しくなりそうだし。

 なお、天球の音楽については『天球の音楽―歴史の中の科学・音楽・神秘思想』が非常に優れた解説書となっております。amazonさんでは品切れのようですが、古書検索で見つかるかと。

・スタージョン & デイヴィッドスン他『怪物ホラー傑作選――千の脚を持つ男(仮)』/創元推理文庫〉
・H・P・ラヴクラフト『ラヴクラフト全集(仮)』別巻1/創元推理文庫

 ホラーファンとしては外せません。
 後者は書簡類や評論を収録しているのかな。だとすると嬉しいのですが。


●WEB拍手レス

買い物リストに足洗の7巻も加わっております。当方は。……なんかもうガンガン減っていく。あ、それからBulletButlersが面白すぎです。ジャンゴはBBが終わった後に購入しようかと思っておりますが……これは購入する日は近いか。

 おお、足洗がありましたな。あれは大好きなので楽しみです。
 BBは私も早くプレイ開始しないと……

投稿者: 日時: 22:20 | | コメント (2) | トラックバック (0)

070727雑記

 本日は祭りです。
 何故なら
Bullet Butlers』と『続・殺戮のジャンゴ』と『あかね色に染まる坂』と『Fate/Zero 3巻』他諸々が発売されたからですね。
 多すぎてまことに嬉しい悲鳴です。
 バレバト、ジャンゴ、あかね色はどれもボリュームありそうだしなあ。幸いにして時間的余裕はそこそこあるので、ゆっくり進めていこうと思います。

 ……実は積んでいる本も結構あるのですよね。小説は二桁、ノンフィクション数冊、ボリュームのある文化史書、歴史書、科学書もそれなりに。
 しばらくは充実した時間を過ごせそうです。

●今日の期待の新刊

『響鬼探求』発売開始

『仮面ライダー響鬼』29話までを愛する好事家の、好事家による、好事家のための研究書がいよいよ発売の模様です。版元が国書刊行会、加門七海と東雅夫のコンビによる編集というだけで、並の研究書とはひと味もふた味も違うことがお解りいただけるかと。
 私も近々書店でチェックしてくるつもりです。amazonにもそろそろ入荷ですかね。

 国書といえば

矢野峰人選集刊行中

 学匠詩人、矢野峰人の選集も刊行が始まっています。
 第一巻は矢野峰人の本領とも言える詩と訳詞が含まれており、シックな装丁とあいまって非常に魅力的なものとなっております。
 豪華な内容に比例してお値段もかなりのものですが、手元に置いておきたいところ。この種の本は一度入手し損ねると結局高くつきますしね……

投稿者: 日時: 21:57 | | コメント (0) | トラックバック (0)

070725雑記

●今日の尼さん

【ギリギリ】瀬戸内寂聴【モザイク】

 発想が天才的というか変態的。素晴らしすぎます。
「法話の嵐で即発射」とか無理だから。
 必殺シリーズの妙心尼を思い出しますな。

●今日の同人誌

アステリスク*クライシスまたは迷子の子犬

 randam_butterさんの夏同人誌詳細出ました。
 私もちょっとだけ書かせていただいております。私はともかく他の執筆陣の方々が豪華ですので(リンク先参照)、夏コミに行かれる方は一冊いかがでしょうか。
 主筆イノウエさんのテキストの冴えが楽しみです。

●WEB拍手レス

やった 久しぶりの更新だ。ばんざ~い。
お久しぶりです おにがみ です。
本当にお待ちしていましたよ~
ところで、セイバーの台詞の「――そこまでだ、」って シーン乱入絶技のことですかー
まあ、長くなるのもなんなので 続きをヨダレたらしながら待つとします。
では、また

 お待たせいたしました。次は出来るだけ早く……出来るといいなあ。
 台詞は読点の消し忘れです。ご指摘有り難うございます。

どっこい生きてたアルバの兄さん!
喰われた後に吐き出されたなんてエンガチョだ。
いまだ必殺音速バックステップ!危ないじゃないか!
いや、まさか彼が出てくるとは思いませんでしたよはい。

 実は二章頭でちょっと出てきています。
 アルバさんはいいキャラだと思うので映画版で活躍して欲しいですな。

>chapter-14 永久の水神 ~ Call-out of Cthulhu
ついに、とある次元では「愛と恋の女神」にジョブチェンジした、かの神格の登場ですな。
対抗するには、やはり名状しがたき存在を呼び出して、倫敦怪獣大戦争にしてしまうべきです。

>そんなことが、と言いたくなる気持ちを横に除け、凛は臓硯の言葉を租借する。
大英帝国が借り受けているわけではあるまいし、「租借」よりは「咀嚼」の方が適切ではないかと思う次第であります。

ではでは

 ご指摘有り難うございます。訂正しておきました。
 租借ではまるっきり上海になってしまいますね……お恥ずかしい。

投稿者: 日時: 22:58 | | コメント (0) | トラックバック (0)

夏の娯楽

 まだまだ湿気た日が続きますが、季節は夏真っ盛り。
 日本全国で様々なイベントが目白押しです。本日はそれらの中でも怪奇幻想伝奇ファン必見のものを幾つか。

7/28より江本創展

 阿佐ヶ谷は香染美術ギャラリーで、幻獣の展示会が行われるそうです。
 かの『幻獣標本博物記』でもお馴染みの幻獣たちが一堂に会するこの機会、見逃すわけにはいきません。
 無料ですし、足を運んでみてはいかがでしょう。私も無論行きます。

8/1からは円朝まつり

 毎年恒例、全生庵での円朝まつりも近づいてまいりました。
 メインは8/11、供養の会に続く奉納落語でしょうが、見逃せないのが円朝秘蔵の幽霊画公開。円山応挙の手になるものをはじめ、50幅もの幽霊画が公開されます。中々公開される機会が無いだけに、是非とも目にしておきたいところ。

講談師と行く怪談ツアー

 こちらも毎夏恒例、8/1からのはとバス怪談ツアー。
 東京の怪奇スポットを講談師さんの語り付きで回ります。全生庵も予定に組み込まれているのでお得かと。
 そして今年は……

日本三大怪談噺「真景累ケ淵」の世界

 もあります。
真景累ヶ淵』の舞台を巡るツアーということで要チェック。
 はとバスですのでお財布にはあまり優しくありませんが、「屋形船(夕食・船内にて怪談ライブ・120分)」は魅力的ですね。

ホラーハウス「闇の歯科病棟」(音出ます。注意)

 東京ドームシティ夏の名物、ホラーハウス。今年のテーマは「歯」です。
 入り口で歯を渡され、病棟内に横たわる死体の口内を確認しながら出口を目指すという趣向の模様。演出を見る限りかなりスプラッター寄りのようでして、心臓の弱い方にはお勧め出来かねるものとなっていると思われます。ホラーハウスの演出は毎年冴え渡っているしなあ。
 恐がり見たがりな私としては行くべきか行かざるべきか悩みます。うーむ。

投稿者: 日時: 22:32 | | コメント (0) | トラックバック (0)

ようやくアップ

 お待たせいたしました、アウレオールスの夜に第十四話アップです。
 今回はFate本編の重要な設定を利用しているため、ご注意ください。
 注意は払いましたが、誤字脱字他、描写や会話に本編よりの逸脱やミスがある可能性が考えられます。その際、ご注意ご指摘いただけると幸いです。

 それでは、よろしければお楽しみください。

投稿者: 日時: 16:38 | | コメント (0) | トラックバック (0)

連作クロスオーバー「アウレオールスの夜に」第十四話

060719雑記

●今日の中南米

世界遺産の宝庫 中南米三大文明「インカ・マヤ・アステカ」展

 絶賛開催中です。国内の権威を集めた本格的な展示の模様。
 これは行かねばー。

●今日の美書の世界

"The Golden Age: Manuscript Painting at the Time of Jean, Duke of Berry"が凄いらしい

 こ、これは欲しい……!
「本書はたくさんの中世写本の中から、綺麗な写本の頁をセレクトした編集物」とのことで、本好きには眺めているだけで楽しめそうな一冊となっているようです。
 amazonにも在庫がありますね。うーん、これは注文してみようかなあ。値段もそれなりですし。
 目次や書評を見る限り、バロック期中心かな? 何にせよ、一度実物を見たい本ではあります。丸善に置いてあるか確認してみてもいいかもですね。

投稿者: 日時: 22:12 | | コメント (0) | トラックバック (0)

連休と昨日は

 引きこもって勉強してました。いや、GFコンにも行ったのですが。
 取りあえず色々と一段落したのでしばらくはゆっくり出来そうです。

●今日のゾンビ

ZOMBIE 2ch Info

 みんな大好き、ゾンビ関連スレへのリンクページ。
 リンク切れもありますが、ゾンビスレを探す手がかりとなると思われます。
 しかしスレッド多いなあ……

ZOMBIE手帖ブログ

 ゾンビファン必携の名著『ゾンビ映画大事典』を生んだゾンビ手帖さんがブログを開始。
 ゾンビに限らずホラー映画関連の情報が多く、素晴らしいです。RSSリーダーに入れておきましょう。

●今日の微生物

 こ、これは凄い……
 音楽と白黒映像の力で、ゾウリムシ観察が壮大な実験に思えてきます。字幕もいい仕事しすぎ。
 それにしても『パリは燃えているか』は名曲だなあ。


●WEB拍手レス

これは食べれば間違いなく1UPするな。

 確かにスーパーキノコだ。
 でも一歩間違えると毒キノコ@スーパーマリオ2になりそうな……

どうも、稲生です。 なんとも巨大なキノコで御座いますね、これは。これが無人島に生えていたら、もうホジスンの「マタンゴ」の世界ですよ。……いや、食べない原因はそのあたりにあったりして。

 ちゃんと原典のホジスンをもってくるあたり解っていらっしゃる。
 映画ばかりが有名ですが、原作も中々恐怖ですねあれは。

「天上夢幻」の蔵元に勤めているものです。 弊社製品をアイテムに使っていただきありがとうございます。

 蔵元の方が!
 大変恐縮です。

投稿者: 日時: 21:13 | | コメント (0) | トラックバック (0)

070713雑記

●今日の巨大キノコ

重さ20キロ超える巨大キノコ

 GF団さんより。確かに情報が見つからないのでちょっと調べてみました。

学名:Macrocybe titans(マクロサイブ・タイタンズ)
分類:菌界担子菌門真正担子菌類ハラタケ目キシメジ科マクロサイブ属タイタンズ種

 別名Tricholoma titans。少し昔の本などにはこちらの名前で載っているようです。

 中央アメリカでは知られている中で最大のキノコであり、コスタリカやメキシコで良く見つかるようです。
 説明を読むと直径1メートル、重さ7kgに達するとありますから、今回発見されたものは特別巨大であることがわかります。重さからして二倍以上ですね。もっとも、かさの広さは8-100cm、くきの長さは6-35cmと非常に幅がある本種、少し異常なほど大きいものが育成していてもおかしくはないのかもしれません。

 熱帯から亜熱帯にかけて、秋から冬に発生。群生単生を問わず、草深い土地や砂質の土地、その他整地された地までもを苗床とします。要するに場所を余り選ばないということで、このあたり巨大とはいえキノコですね。コスタリカでは、蟻のコロニーから生えていることもあるそうで、一度見てみたいもの。
 芳香は特徴的。具体的にどのような匂いなのかまでは解りませんが、分類学的にはマツタケ、ブナシメジ、ホンシメジ、エノキタケ、シイタケと同科になるため、かなり食欲をそそられるのではないでしょうか。
 その割には、食べられるかどうかは全く未知のようなのですね。現地では食べられているのかもしれませんが、キシメジ科は中毒成分持ちも多いのでちょっと不安ですな……

 こちらに素晴らしい写真があります(英語注意)。人と比べると本当に大きいんだな……

●今日のお疲れ様でした

propeller『Bullet Butlers』マスターアップ

 お疲れ様でした。
 いや、発売が実に楽しみです。今月から来月にかけては魅力的な作品が目白押しで嬉しいなあ。

投稿者: 日時: 22:37 | | コメント (0) | トラックバック (0)

深海や怖い話

●今日のオカ板その他

深海ヤバイ

 画像が実に豊富。深海魚好きな方(意外に多そう)にはたまらないスレッドかと思われます。何故かあまり話題に出ないチューブワームの画像(人によってはグロ注意)張っておきますね。

 なお、スレ中にもありますが、ダイオウグソクムシで画像検索すると、あまりにも場違いな方が出てきます。ここは夜の校舎ではないぞ。

じわじわ来る怖い話Ak

 これは良い。小粋な話が揃っております。
 コメント欄で「知能テストみたいになってきた」と書かれている通り、掌編にも近い怖い話は解説してしまうと怖さ半減という面がありますね。そのあたり、ブラックジョークと同じです。笑いと恐怖は紙一重、ということでしょうか。

チェンメ屋

 内容的に有名所だとは思うのですが、怖い話関連でご紹介。
 チェーンメールをひたすら集めるというコンセプトが実に素晴らしいです。上記の「じわじわ来る~」に類似した話も散見されますね。
 しかし、何度見ても「あるところに5人の大学生がいました……」は秀逸だ。今となってはメジャー過ぎる位メジャーなコピペとなってしまいましたが、始めて聞いたときは大笑いしたものです。
 出典は忘れましたが、米国にも類似のジョークがあるようなのですよね、これ。元祖はそっちなのかな。詳しい情報をお持ちの方がいらしたらご一報くださると幸いです。

●WEB拍手レス

怪奇小説傑作選の中に、何故か混ざってる「妖神グルメ」。
いや、好きですけどね?

 あれは傑作ですな。和製クトゥルフでもベスト級かと。
 ダゴンvsエンタープライズが大好きです。

投稿者: 日時: 22:03 | | コメント (0) | トラックバック (0)

070708簡易読書録

 最近読んだ中で良かったものをまとめて。
 簡易読書録といったところです。

三島由紀夫『黒蜥蜴』(学研M文庫)

 三島の名戯曲が初の文庫化。ストーリーなどは有名ですね。Wikipediaにも詳しいです。
 三島は『文章読本』で戯曲の文体は「散文のやうなしっかりした形を離れて、融通無碍な、さうしてかつ流動し舞踏する独特な」ものであると述べています。本作はその最高度の実践例と言えましょう。
 端整でありながら修辞的、過剰なまでに装飾と陰影に溢れた長台詞はほとんど唯一無二のものでしょう。『わが友ヒットラー』と並び、声に出して読みたい戯曲です。巻末には三島と美輪明宏の対談他も収録されていてお得です。

ネルヴァル『暁の女王と精霊の王の物語』(角川文庫)

 フランスの狂詩人ジュラール・ド・ネルヴァルの長篇小説。澁澤龍彦も絶賛していた一品ですね。
 シバの女王とソロモンの恋を主題とした幻想譚であり、中村真一郎鏤骨の翻訳が素晴らしい。
 リバイバル出版なので旧字体、かつ印刷も掠れ気味です。またいい味出しているんだこれが。

シュテファン・ツワイク『ジョゼフ・フーシェ』(岩波文庫)

 シュテファン・ツワイクは旧来の表記。現在ではシュテファン・ツヴァイクが一般的でしょうか。『ナポレオン 獅子の時代』でも強烈な印象を残した、革命期フランスの政治家ジョゼフ・フーシェの評伝……ではありますが、異様なほど面白いです。臨場感溢れる筆致と劇的な展開は、まるで波瀾万丈の歴史小説を読むよう。「面白すぎる」と苦笑混じりに評されたのは伊達ではありません。
 例によってamazonでは無駄に高額ですが、新古書店や古書店の文庫棚で意外に見かけます。そちらを探すのがよろしいかと。

武田雅也『桃源郷の機械学』(学研M文庫)

 中国の文学、地理学、建築学、庭園などなど……中国の培ってきた文化伝承の中でも、ややオカルティズム的傾向を持つ題材を選んだ文章集。中国の宇宙論について述べた「中華風惑星カタログの旅」、ヨーロッパの博物学書に記された図像が中国でいかなる変遷を遂げたかを示す「八戒、その漂白の旅」など、魅力的な題材が山ほど盛り込まれています。博識ぶりが縦横無尽に発揮された好著。本書に限らず、武田雅也の著作はどれも良いです。翻訳書である『スキタイの子羊』もお勧め(スキタイの子羊に関しては叡智の禁断図書館さんのレビューも参考にしてください)。

小池壮彦『東京近郊怪奇スポット』(長崎出版)

 怪奇探偵小池壮彦初期の著作。見開きにつき一地域を扱っており、怪奇現象の概要、発生地点の地図、怨念の系譜、怪奇現象の頻度と恐怖度を記しています。怪奇現象の記録であると同時に、データベース的な性格も強いですね。充実度は高く、この本が元になった都市伝説もあるとか。
 amazonではやや高めですが、Yahooオークションなどで容易に入手可能です。

原田実『トンデモ日本史の真相』(文芸社)

 と学会本で久々のヒット。「秀吉は美濃墨俣に一夜城を築いた」「失われたアークは四国剣山にある」「アインシュタイン曰く日本は世界の盟主」など、日本史にまつわる怪しげで魅力的なテーマを検証しています。最初に巷説を示し、しかる後に真相を書くという形なので前提知識が無くても安心。真相については賛否があると思いますが、参考資料を示しているので検証も容易かと思われます。トンデモ関連本は最近不作だったので、このようなしっかりした本が出たのはファンとして嬉しい限り。
 個人的にポイントが高いのは松尾芭蕉隠密説。「忍者松尾芭蕉」ってちょっと格好良いな。

投稿者: 日時: 22:23 | | コメント (0) | トラックバック (0)

スナッフと鮫島

 色々ありすぎて疲労困憊です。来週には楽になる筈なのでそれまで頑張るか。

●今日の鮫島

昔アングラで流行った『eEky』知ってる人いますか?

 どこまでネタでどこまで本当か解らなくしてある定番の流れですね。今回のお題はスナッフフィルムのようです。
 スナッフフィルムとは「実際の殺人の様子が収められた映像」と定義され、昔からその実在については議論されてきました。当然、その課程で根も葉もない噂や根も葉もありそうな噂が飛び交うことになります。

 今回のスレのように、いかにもそれらしい噂の中に真実の一端が隠されている演出は、お約束ながら非常に魅力的です。「もうやめとけ」「話題にするな」という忠告が入るのもポイントですね。真実を知っている「誰か」とそれに連なる者たちが、活発に行動する探索者を警告し、脅かし、ついには……。

 関連リンクとして鮫島事件を張っておきますね。

【実在?】スナッフビデオはあるの?【フェイク?】

 ついでにこちらも。オカルト板のスレッドです。
 スナッフビデオについて色々語っており、その性質上ややグロ寄りになる場合も。苦手な方は注意なさってくださいね。

 そういえば三津田信三の新作『スラッシャー 廃園の殺人』がスナッフ・テーマでした。スナッフビデオとは何ぞやについても詳しく説明しているので、一読してみてはいかがでしょう。


●WEB拍手レス

よりにもよって(頁数かもですが)瓶詰地獄とはマジ自重ですねww
海外文学100選でもやろうならキングやラブクラフト、ケッチャム、ビアス辺りを入れそうなセンスです。

 そのまま『怪奇小説傑作選』になりそうですな。
 怪奇小説傑作選DSを出せばそれなりに売れそうな気もするのですがどうなんだろう。

投稿者: 日時: 22:46 | | コメント (0) | トラックバック (0)

070704雑記

●今日の携帯と読書

<ケータイ小説>女子中高生に人気 体験もとに刺激的場面も

 色々と議論のネタになりやすいケータイ小説ですが、ここまで広まってくると気にはなりますね。数があれば石もあれば玉もあるのが世の常、もしかすると既に驚くほど良質な作品が誕生しているかもしれません。

 読みやすさが武器ということなら、可読性の高い古典をケータイ小説として配信するのも手かもしれません。青空文庫のように著作権が切れた作品を集め、なおかつ取っつき安く(これ重要)すれば結構いけると思うのですよね。DSで『一度は読んでおきたい日本文学100選』が出るご時世ですし。

 余談ですが、『100選』の収録作品が凄かったりします。誰だよどさくさ紛れに夢野と小栗を入れたのは。いいぞもっとやれ。

●今日のゴシックハート

ジュンク堂トークセッション「ゴシック・ロリータ・日本」

 注目の論考『死想の血統』の著者である樋口ヒロユキ氏と、『ゴシックハート』高原英里氏によるトークセッションが池袋ジュンク堂にて開催される模様です。樋口ヒロユキ氏といえば、あの『夜想』でも健筆を振るっていますね。
 元より「ゴシック」とはゴート人、転じて野蛮の謂でありまして逸脱を旨とする側面があります。その名に相応しい放埒なトークセッションを期待。

投稿者: 日時: 21:20 | | コメント (2) | トラックバック (1)

070702雑記

 もう今年も半分を過ぎました。
 最近時間が経つのが早すぎて困る……

●今日の妖怪天国

『響鬼探究』カバー入稿

 ようやく発売が迫ってまいりました。
 色々な意味で話題を振りまいた仮面ライダー響鬼でも世評の高い29話までを専門に扱い、作品的魅力の由縁と、可能性について考究する一冊。加門七海&東雅夫という強力タッグ監修のため、ただのライダー本には終わらなそうです。それにしてもこの面子で国書刊行会から出版とは……ほとんど『別冊幻想文学』のノリだな(『幻想文学』は国書ではありませんが)。
 とにかく発売が楽しみ。

●WEB拍手レス

昔、河童100物語(水木しげる著)の、ねねこ河童の挿絵がトラウマになりましたなぁ。 未だに嫌悪感が拭えないモノの1つですな。
子供の頃はページを開く事すら出来なかったので、多少は平気になったのかなー、と。

 水木大先生の絵はさりげにトラウマになりますよね。
 元祖墓場の鬼太郎はほとんどホラー。

戦闘妖精雪風読んだことありますか?

 実は神林作品は殆ど未読だったりします……基本文献だろうにいかんなあ、買ってこよう。

投稿者: 日時: 21:52 | | コメント (0) | トラックバック (0)