2007年06月のアーカイブ

怖い絵

●今日の恐怖の世界

「世界で最も怖ろしい」絵(WEB拍手より。有り難うございます)

 スレ冒頭の絵が怖く見えるのは、リアルなタッチで真っ正面から見詰めてくるからでしょうか。いわゆるこっちみんなですね。スレ最後に貼ってある画像は「こっちみんな」系では一番怖いな。

 それにしてもベクシンスキーの絵を「3回見たら死ぬ」というのは初耳です。有名な噂なのでしょうか。ベクシンスキーの絵画は確かに陰惨ですが、私としてはあまり恐怖を感じません。終末論的な色彩が強すぎるせいでしょうか。
 終わりがやってくるという予感は恐ろしいものです。ですが、一旦終わってしまえば、そこには停止した時間と静寂とが広がるだけ。それは、恐ろしいというよりも美しい世界でありましょう。

 そういえば、トミノの地獄を声に出して読んだら死ぬ、という噂が流行ったこともありました。こちらは四方田犬彦『 心は転がる石のように』が出典らしいです。

 個人的に怖い絵としてあげたいのは、フェルナン・クノップフ「私は私自身に対してドアを閉ざす」ですね。「見捨てられた街」をはじめ、クノップフの絵は美しさを感じることが多いのですが、「私は~」だけは例外。どろりとした、ある種の執念的な重さと暗さが漂っている気がします。

 関連として久世光彦の名著『怖い絵』にリンクを貼っておきますね。良い本なのにamazonさんにもう新品が無いとは……

●WEB拍手レス

300が面白く、再び見に行く前に各地の感想をめぐって見たり。
いや、実に素晴らしいですよね、スパルタ軍は!
ペルシア軍も負けちゃいないですし。陛下にはぜひJOJO立ちして欲しいところ。
というか脳内では登場シーンにズッキューンッ!という効果音が(笑)

 スパルタにせよペルシアにせよ、登場演出や台詞が凝っているのがいいですよね。「跪け。私は寛大だ」は一部で大流行です。多分。
 クセルクセスは言うに及ばず、一々ナレーションを入れるスパルタも好印象です。どこまで律儀なんだ。
 

投稿者: 日時: 21:43 | | コメント (0) | トラックバック (0)

読書録「先生とわたし」

先生とわたし先生とわたし
四方田 犬彦

新潮社 2007-06
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 読了してしばらく経つ今でも心のどこかがざわめいています。なるほど、これは評判になるわけだ。
 比較文学者四方田犬彦が、恩師由良君美への思いを綴った長篇評論です。もっとも個人的には、評論というより史伝文学であるとの印象を受けております。詳細は新潮社のページを見て貰うとして雑感を。

 由良君美が徐々に精神の平衡を失うのを著者が知り行くくだりでは幾度となく本を閉じざるを得ませんでした。胸に響く、というよりも、ではなく、肺腑にずんと重いものが沈んだ感覚。

 由良がメフィストフェレス、老ファウスト、そしてウェルギリウスに擬せられているのはまことに象徴的であり、『ファウスト』や『神曲』をはじめて読んだ時に近しい感情を覚えます。本書に関しては、感動という言葉を安易に使いたくはありません。碩学への複雑で錯綜した、それでいて敬意と愛情に溢れた本書を手安い言葉で総括してしまうことは、知の営みと伝授に対する背信行為に他ならないでしょう。

 鶴見俊輔が「3、4日かけて読み終えたとき、率直にいって、涙がこぼれた。あれと比べられるのは、日本文学のなかでは鴎外の『渋江抽斎』ぐらいだ。隣りに並べても甲乙つけられない」と述べているのも納得です。もっとも、鴎外一流の沈着極まりない筆と異なり、文章の端々に隠しようのない感情の波が噴き出てはいるのですが。

わたしは自問する。はたして自分は現在に至るまで、由良君美のように真剣に弟子にむかって語りかけたことがあっただろうか。弟子に強い嫉妬と競争心を抱くまでに、自分の全存在を賭けた講義を続け、ために自分が傷つき過ちを犯すことを恐れないという決意を抱いていただろうか(p218)。

 帯にも記されたこの言葉のみならず、本書の端々は持続的な棘となって心に突き刺さり、やがて深い感動を呼ぶことでしょう。師弟関係や知の営みに心を動かされる方は是非とも読むべきです。
 装丁も瀟洒で、間違いなく2007年ベストクラスの一冊。読んで良かった。

投稿者: 日時: 22:49 | | コメント (0) | トラックバック (0)

070625雑記

 筆が進むようになりました。山を抜けたかな?
 来週からまた色々と立て込むのが難点ですが、それまでに一本仕上げたいところです。

●今日のオカルト

稲川淳二の生き人形について

 かの有名な稲川淳二「生き人形」についてのスレ。
 これ、本当に動画見つからないのですよね。youtubeなどにも無かったと思います。
 色々と危ないという話も聞くしなあ……封印しておいた方がいいのかもしれん。
 スレには画像が貼ってありますが、自己責任でどうぞ。

投稿者: 日時: 22:12 | | コメント (0) | トラックバック (0)

070622雑記

●今日の同人誌

randam_butterさん作業スタート

 イノウエさん主筆、tigerbutterさん編集による同人誌が今年の夏も出ますよ(既刊はどれもハイレベルですが、『北へ。~デッドリードライブ~』が一押し)。
 テーマが物凄いことになっているので注目するといいと思います。

●今日のひまわりの咲く頃に

Marronホームページで「ひまわりのチャペルできみと」発売記念キャンペーン参加募集中

『ひまわりのチャペルできみと』発売を控え、各地店舗と有志でミニひまわりを育てるという、凄いと言うか凄まじいと言うかお前は何を言っているんだ的な企画が進行しているようです。
「一週間~10日に一度ぐらいの周期でBLOGやHPなどで育ちぶりを報告」という条件で、有志にひまわりの種を配付するようですね。販促キャンペーンは数あれど、やっぱりMarronは斜め上をついてくるな。それでこそだ。
 私も応募してみようかと思っております。

●WEB拍手レス

 東方ミステリの情報有り難うございました。
 こんなものがあったとは……

どうも、稲生です。
ノンフィクションは出版元、内容等が多岐にわたるためになかなか買うのに躊躇してしまいがちです。時代性というものもありますし、特にデリケートな話題を扱う場合などは、内容の信憑性や広い視野をもっているかどうかを見分けるのが苦労します。人様の書評を読むたび、選択眼を養わなくてはと思う次第です。

 見分けるためには読まないといけないという矛盾が一番辛いとこですね。
 出来るだけ良書を読んで選択眼を養わないと……

中学時代に書いたメアリースーが弟に見つかった俺が通りますよ。
ひょっとしたら後々思い出になるかもと思って取っておいたのに、読まれた挙句捨てられてでもうね。

 ご、ご愁傷様です……
 家族に見つかるのはダメージ大きすぎますな。「私が死んだらハードディスクの焼却を」以外にノート対策もしておく必要があるかもです。

投稿者: 日時: 22:05 | | コメント (0) | トラックバック (0)

070620雑記

 私事も趣味も色々と乗り越えて波に乗った気がします。
 さあ、やるぞー。

●今日の悶絶

自分が昔描いた原稿を見返して悶え苦しむスレッド9

 やめてくれええええ!!
 いえね、引っ越しの時に、昔の設定ノートや色々書いたテキストファイルが出てくるわけですよ。
 もうね、何といいますか、見てられないというか……うああああ。

●WEB拍手レス

こんにちわ。零というものです。
今回公式サイトでエースコンバット6のトレーラーが発表されたようです。
もうみているだけで燃え燃えなのでぜひともお薦めいたします。
唐突に申し訳ありませんでした。
それでは。

 こんにちは。当庵にお越し下さり有り難うございます。
 AC06のトレーラーはこちらで公開されていますね。各地で話題沸騰です。
 私も箱360買わないとなあ……

東方はいいですよね。雰囲気がいい。あと神主の知識量が凄く、考え方が面白いなといつも思います。

 あの思考様式は興味深いですね。
 色々と見習いたいものです。

投稿者: 日時: 22:09 | | コメント (0) | トラックバック (0)

読書録「激辛書評で知る 中国の政治・経済の虚実」

激辛書評で知る 中国の政治・経済の虚実激辛書評で知る 中国の政治・経済の虚実
矢吹 晋

日経BP社 2007-05-03
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 辛口の中国学者、矢吹晋による書評集。タイトルに一切の偽り無し。
 序文に

本書は中国について書かれた本を「批判的に読む」という作業を通じて、中国の実像に迫る方法を選んだ。いわば「話題の本によって、中国を読む」という試みだ。

 とありますが、まさにその言葉通りの一冊となっています。俎上に載せられるのは『マオ―誰も知らなかった毛沢東』、『中国を変えた男 江沢民』など多数。

 本書の凄さは二つあります。
 一つは、専門家ならではの鋭い知見と深い知識を活かした徹底的な書評を行っていること。特に第一部第一章『マオ―誰も知らなかった毛沢東』評ではそれが顕著。『マオ』そのものの問題点を一言一句おろそかにせずに追い詰め、返す刀で絶賛書評、「衝撃作」と繰り返すばかりの書評をも撫で斬りにしてゆきます。印象論ではなく、「どこが」「何故」間違っているのかを資料(無論、典拠付き)を引用して示しているため、説得力を欠くこともありません。舌鋒は厳しく、時に罵倒芸と言いたくなるほどですが、それが魅力的に見えてすらきます。

 二つめは、ただの書評で終わらず、扱った本を元にして説得力のある中国論を展開していること。
 例えば、『中国を変えた男 江沢民』を取り扱う第二章では、本の問題点や事実誤認を指摘した後、江沢民が何故一貫した反日スタンスを取るかについて解明しています。著者はそこに「漢奸トラウマ」を読み取っています(詳しくは本書をご覧下さい)。
 書評から江沢民論に至る流れは首尾一貫しており、優れた書評とは即ち一個の論と成り得ることを教えてくれます。

 著者の書評に対する姿勢は以下の言葉に良く表れています。

「やりとりが本当なら」と仮定法で逃げるのは卑劣である。これらのやりとりにおいての「真偽の判断をすること」が書評の責務である。もしその知識と能力を欠いているならば、「書評能力なし」と辞退するのが良識というものだ。(48ページ)

 大言壮語でなく、実践しているのが素晴らしい。それだけ自分の言葉に覚悟を持っているということだと思います。自分の発言は自分で責任を取るという心意気。
 中国という国に関心がある場合以上に、背筋を正した書評とは何か知る上でも読む価値はありましょう。

投稿者: 日時: 20:57 | | コメント (0) | トラックバック (0)

070615雑記

●今日のしまったやりすぎた

らき☆すたのノベライズは竹井10日

 驚愕。
 やりすぎたギャグなら業界一、Marronの看板ライター竹井10日執筆となれば買わざるを得ますまい。
 しかも「原作:美水かがみ」ということは、かがみが書いた推理ラノベという形になるのでしょうか……おお、メタノベルだ。

→壮絶に勘違い。美水かがみさんは原作者の方でした。ご指摘有り難うございます。

 実に楽しみですよ。

●今日のGOLEM

ゴーレム降臨映画評論家緊張日記: イベント告知

 やっと、やっと来ましたよ。
 かのアルフレッド・ベスター幻の怪作『ゴーレム100』邦訳が発売されますよ。「未来都市で召喚された悪魔ゴーレム100を巡る死闘」というキャッチコピーだけでもうたまりません。
 色々な意味で凄まじい作品らしいので期待。

●WEB拍手レス

友との別れは、「またね」 が最もふさわしい と考えています。
お久しぶりです。おにがみ です。
今回のお話 実は自分、東方は全てを網羅していない人間ですので八雲家の側の登場人物しかわからなかったんですが(シューティングなんか大嫌いだぁ~~(T T) ) 面白かったです。
で、庵主さまにリクエストというか、挑戦していただきたいと考えてるジャンルがあるのですがよろしいでしょうか?
ずばり 『東方世界での推理物』 たとえば紅魔館○○紛失事件 とか 蓬莱人殺人事件(笑)とか・・・運命だの時だのを操る力なんかもひっくるめての『推理物』・・・自分で言っていてなんですが、無理ありすぎか。
まぁ 気が向いたらでいいんで、考えるだけ考えてみていただけないでしょうか?

 後半は他サイト様の紹介のため、割愛させていただきました。ご了承ください。
 今回の登場人物は上海アリス様のCDに登場する少女秘封倶楽部の二人組ですね。検索してみると色々出てきて面白いですよ。
 ミステリは考えているのですが、中々難しいですね……
 ネタ的にも量産が効きにくいですし。とはいえ、挑戦してみたい分野ではあります。

投稿者: 日時: 22:36 | | コメント (1) | トラックバック (0)

映画録「300」

 はい、噂の『300』を見て参りました。

 何はともあれ、ペルシア王クセルクセスの変態ぶりだけは強調しておきたい。
 長身、スキンヘッド、全身ピアス、全身アクセサリー、金ラメのビキニパンツですよ。インパクト強すぎ。主役のレオニダス王が蛮族蛮族な戦士なだけに、クセルクセスの変態性が際立っています。素晴らしい。

 あとペルシア軍も微妙におかしかったな。奴隷で構成された一般兵こそ普通なのですが、途中からクリーチャー的な連中が続々と出てきます。しかも説明無し。
 近衛兵は黒装束にドクロ仮面、鎖に繋がれたサイボーグのような兵士、手が刀になっているオークみたいな処刑人までいましたね。
 あと、途中で出てくるサイは、シャドウランに出てきそうな大きさとデザインでした。あれはサイとは言わないだろ。

 ストーリーは単純明快。誇り高きスパルタの王レオニダス率いる300の軍勢が、神王クセルクセス旗下のペルシア軍100万といかにして戦うか、ただ一点です。この戦いについてはWikipediaが詳しいですね。
 スパルタの皆さんは例外なく「愛国心と自由と己の信じるもののために死狂って戦う益荒男」です。要するに300人全員が隆慶一郎的「いくさ人」。
 レオニダス率いる「いくさ人」たちは、情容赦の欠片もなくペルシア兵を刺して斬って殴って殺してまわります。ペルシア王クセルクセスが本当に寛大な神王のため、見ている内にどっちが悪役だか解らなくなってきたり。

 日々是魚を蹴るさんが指摘していらっしゃる通り、取ってつけたような自由主義礼賛メッセージが散見されるのが珠に瑕。ですがまあ、これは愛嬌の範囲でしょう。どれだけ捻くれた見方をしてもプロパガンダ映画ではありません。汗と筋肉と誇りと益荒男の映画です。
 これに関連して興味深いのが、マックス・ヴェーバーが、神託に抗ってペルシアと戦ったギリシアを「神聖政治に対する戦士階級」として称揚していることですね(参考『マックス・ヴェーバー入門』)。山之内靖によればニーチェ的英雄像を体現したとされるギリシアの戦士たち、その彼らが自由主義礼賛を叫ばされているのは皮肉というか何というか。

 とまれ、良い映画でした。今年度屈指の出来じゃないかな。鬨の声をあげるシーンでは一緒に叫びたくなりましたよ。誰もが心の奥に秘めているであろう心性、信じるものと愛するもののために戦う精神を見事に掬い取っております。筋肉フェチにもお勧め。ジェラルド・バトラーがいい筋肉見せてますよ。

 あと、300のMADをリンクしておきますね。

・youtube

・ニコニコ動画版

 この二つを合わせたセンスは評価したい。

<追記>
・王妃漢らしすぎるよ王妃。
・オラクル美人だよオラクル。
・ペルシア指揮官達の解りやすい悪役ぶりがいい。
・アルカディアの皆さんには同情します。

投稿者: 日時: 22:26 | | コメント (0) | トラックバック (0)

インドのUMA

 塾長が紹介していたインドの未確認生物、観光客誘致の目玉にを読んで、このUMAについて調べてみましたよ。

 名前はMande Burung。インド北東部メガラヤ州、バングラディッシュと境を接するGaro Hills近辺の森で目撃されているようです。Garo Hillsの周辺に住む人々はアミニズム的傾向が強く、Mande Burungの実在を疑っていないこと。

 近くに住む農夫のWallen Sangmaさん(40歳)は

「おそろしい眺めだったよ。大人が二匹、小さい子供みたいなのが二匹いたんだ。大きくて、毛むくじゃらで、頭は帽子でもかぶってるみたいだった。黒みがかった灰色だったな」

 と証言していますね。
 各地の記事では、みんな大好きビッグフットやイエティに比した記述ばかり。ヨーウィアルマスのようにはいかなそうです。

 熊やゴリラの見間違い(ゴリラが生息している形跡はないそうな)、想像力の産物とするのは短絡過ぎるということで、調査隊の準備が進んでいる模様。続報に期待です。

 なお、1997年に調査が行われましたが、成果はなし。また、2002年に数件の目撃例があります。随刊未知動物新報さんの2002年3月付け速報を参照してください(3月17日付)。
 当庵のバイブルである"Mysterious Creatures: A Guide to Cryptozoology"には記述がありませんでした。余程マイナーなのでしょうか。

 正直なところ、現段階では情報が少なすぎるなあ。インドは結構な数のUMAが目撃されているので、まとめると面白そうですね。

投稿者: 日時: 20:10 | | コメント (0) | トラックバック (0)

東方SSアップ

 はい、タイトル通りです。少しばかり長いのでご注意ください。
 秘封倶楽部の二人を主役とした異界往還記もの。定番といえば定番のお話ですが、お楽しみいただけると幸いです。
 HTML版はこちら
 なお、Coolierさんに投稿済みです。いつも有り難うございます。

 さて、遅れを取り戻さねば。

●今日のHPL

H・P・ラヴクラフトの ダニッチ・ホラー その他の物語(WEB拍手より。有り難うございます)

「家の中の絵」「ダニッチの怪」「祝祭」という何とも渋いラインナップ!
 これは要注目ですね。8月発売が楽しみだ。


●WEB拍手レス

個人的にはサーベルタイガー、スミロドンに一票。ほら、奴は未来人を殺し、人間の未来を滅ぼした猛者ですので。……星野ネタはさすがに古いか。

 ああ、そういえばあいつがおりました。
 星野ネタは好きな人多そうですね。私も大好きです。

投稿者: 日時: 20:37 | | コメント (0) | トラックバック (0)

【お薦めの一冊】メディア・バイアス

メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学
松永 和紀

光文社 2007-04-17
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 かなりの良書です。光文社新書はさりげに良書が多いな。

 アマゾンさんを見ていただければ解るように、健康食品や科学報道におけるマスメディアの問題点を指摘した本ですね。
 世にはびこる健康情報に対し、常に信頼のおける資料にあたる姿勢を貫いているあたり偉い。これには著者が、農芸化学の専門的訓練を積んでいることも大きいのでしょう。

 何事も黒か白かで割り切ろうとする姿勢に異議を唱え、メディアの警鐘報道や添加物叩きに懐疑の目を向け、いわゆる自然志向、無農薬志向は必ずしも良いものではないと冷静に判断する著者の姿勢には、大いに学ぶものがあります。
 また、「あるある」捏造事件に際し、自分たちが行った安易な報道を棚に上げてバッシングに走った人々を告発するくだりには、行き場のない憤りが感じられます。

 非常にバランスがとれた記述を行っており、この種の批判本では出色の出来。特に、科学的に慎重な立場を取り「まとも」な事を書く科学ライターは食っていけないという部分には、ハッとさせられました。

 ただ、ちょっと気になったのがマスメディアの報道の扱い。
 著者の意見にはほぼ全面的に賛同しますし、偏向報道は問題だらけでしょう。
 ですが、発信という行為は、受け手がなければ成り立たないのです。丁寧で科学的な報道でなく、センセーショナルで受け入れやすい番組ばかりがもてはやされる傾向にも一考の余地はありましょう。
 一次資料や事実に真摯にあたる良心的な番組でなく、解りやすくお手軽な報道ばかりが歓迎される風潮もまた問題なのかもしれません。

 付け加えれば、本書を読んだ上で、マスコミを安易に「マスゴミ」呼ばわりするようでは、読んだ意味はありません。その場合、冷静に情報の真贋を判断し、信頼できる資料にあたろうとしないという意味では、本書で批判されている対象と何ら変わるところは無いのですから。
 大切なのは、正確な情報を手に入れるようつとめ、筋道立てて思考し、その思考を批判的に検討することなのでしょう。凡庸に聞こえますが、これが意外なほど難しいのは皆様ご存じの通りです。私自身も心がけないと。

投稿者: 日時: 21:14 | | コメント (0) | トラックバック (0)

070605雑記

 アウレオールスの傍ら、かなりの分量書きながらお蔵入りになっていたSSを引っ張り出してきました。週末までにはどちらか仕上げられるといいなあ。

●今日のID説

米・オハイオ州の「天地創造博物館」が大きな物議を醸し出す(各地より)

 あの国で何故にこうまでファンダメンタリストが多いのかについては、前に読書録でも紹介した、『宗教からよむ「アメリカ」』に詳しいです。統一した未来像を求める米国固有の内在論理から生まれてくるという話ですな。
 優れた宗教概論書である『日本人のための宗教原論―あなたを宗教はどう助けてくれるのか』にも記述があります。一読をお勧め。

 ついでに『反・進化論講座―空飛ぶスパゲッティ・モンスターの福音書』も置いておきますね。

●今日の最強論議

絶滅した哺乳類で最強は?

 UMA情報を調べていたら偶然に発見。
 最強論議は荒れがちですが、したらばなのでそれなりに平和に進んでおります。
 私としてはホラアナグマメガテリウムに一票。
 竜脚類もそうなのですが、大きすぎる生物って襲えないのですよね。牙が通らなかったりして。

 メガテリウムはUMAとしての目撃談も多いです。アラスカの光る巨獣という話もありました。

投稿者: 日時: 21:29 | | コメント (0) | トラックバック (0)

070602雑記

●今日の頭蓋骨

ダイヤを多数散らした頭蓋骨の作品展示

 こちらに複数の写真があります。 煌びやかに過ぎる感もありますが、いいデザインですね。ちょっと見てみたいかも。

 作者は「永遠の生はないが、死滅に対する勝利の感情を込めた」と述べているそうですが、どちらかといえば生に対する死滅の勝利を感じます。時を経れば腐り果ててしまう肉に対して、骨は長く残りますしね。

 そういえば、野晒しの死体が腐り、風化してゆく過程を描いた九相詩絵巻でも、骨だけは最後まで晒されていました。鳥辺野や化野といった風葬の地に限らず、少し昔まではかような骨がゴロゴロしていたのかもしれません。江戸も地面を掘れば骨が出てくる土地だったわけだしなあ。

 なお、海外で骨といえば、ローマのサンタ・マリア・インマコラータ・コンチェツィオーネ教会が有名でしょうか。壁、天井、装飾までもが骨から出来ている通称「骸骨寺」ですね。あそこは一度行ってみたいものです。

●今日のしまったやりすぎた

『ひまわりのチャペルできみと』発売日は8/24(各地より)

 ……やっと、やっと来ました。
 2005年に発表されてから音沙汰がなかった本作、ようやく発売日が出ました。あの竹井10日テキストが読めるかと思うと、今から辛抱たまりません。

●今日のムービー

propeller『Bullet Butlers』デモムービー公開中

コットンソフト『レコンキスタ』OPムービー公開中

 六月末戦線で期待している二作が体験版とムービーを公開しております。どちらも格好良いなあ。
 ベクトルが違う二作ですが、共に大変楽しみにしております。特に『Bullet Butlers』は東出節が炸裂していそうで今からもうたまらんですよ。『レコンキスタ』も都市伝説を主題としたサスペンスということで、ツボを直撃です。
 発売が楽しみだ。

投稿者: 日時: 21:21 | | コメント (0) | トラックバック (0)

070601雑記

激辛書評で知る中国の政治・経済の虚実』と『新教養主義宣言』を続けて読んだら色々考え込んでしまったので今日は寝ます。

 後者はともかく(好き嫌いが大変分かれる著者ですし)、前者は必読ですよ。激辛書評と銘打つだけのことはあります。やはり専門家は凄いと思わせる一冊。明日明後日にでもちゃんと書きます。

投稿者: 日時: 22:35 | | コメント (0) | トラックバック (0)