読書録「本を読む本」

本を読む本本を読む本
モーティマー・J. アドラー C.V. ドーレン Mortimer J. Adler

講談社 1997-10
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 世に読書法を説いた本は山とあります。
 古典的なものに絞っても、加藤周一の『読書術』、個人的に大きな影響を受けた三木清『読書と人生』、『私の読書法』……枚挙に暇がありません。書店にいって少し棚を眺めれば、関連書はそれこそ山と見つかるでしょう。

 山とある以上、それらが玉石混淆であることは必然。そして、玉に属する一冊が本書です。原書は1940年から幾度となく改訂を重ねているというのだから古い。邦訳は1978年に行われ、今では講談社学術文庫に入っています。

 本書の特徴は、その徹底的な実用性にあります。読書を、初級読書、点検読書、分析読書、シントピカル読書の四段階に分類し、それぞれについて、いかなる方法で読書を行うか手取り足取りガイド付きで教えてくれます。例えば、本の概要を掴む「点検読書」では目次の読み方から始まり、1:どんな種類の本か、2:全体として何を言おうとしているのか、3:どのような構成で概念と知識が展開されているか書き留めておけと指示するほどの親切さ。

 実の所、この種の親切さは類書にはあまり見られません。多かれ少なかれ、「読むための方法」を論じながらも精神論が入り込んでしまうものです。読書法というものは個々人の資質によって大きく変わらざるを得ず(極端な話、一読して全てを覚えられる人に読書法は不要でしょう)、それゆえに唯一の解が無い以上、当然かもしれません。
 ですが、その結果として、具体的な読書手順は身に付きにくくなってしまっているように思います。マニュアル的との批判もなさえれましょうが、まずは方法論を身につけるのが一番大事だというのもまた事実。文学の読み方にも一章が裂かれていることですし、本好きな方には是非とも手にとっていただきたい一冊です。

 私自身も読書術の必要性を感じ、最近は本書、三色ボールペン法、そして佐藤優方式を組み合わせた読書法を実践してみています。今の所かなりの好感触であり、そのうちに体系化してみようかと。
 最終的には、自分にあった手段を造り出さなければいけませんしね。


●WEB拍手レス

 是非ともお願いします(私信)。

投稿者: 日時: 2007年02月24日 23:08 Web拍手

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