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ちゃんと感想を書いていない小説があったので今日はそちらを。
冒険小説・サスペンス小説好きな方にとっては大メジャーといえる、航空密室サスペンスです。
というわけで……
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トランス・ユナイテッド航空の誇る最新鋭機、ストラトン797。オートパイロットによって成層圏を飛行するこの超音速機を大惨事が襲った。
軍によって誤写されたミサイルがストラトンを直撃したのだ。機長は死亡し、乗客たちは酸欠によって脳細胞を破壊され凶暴化する。無傷の生存者たちは様々な困難と闘い、必死に生還を目指す。だが地上では、事故隠蔽のために生存者もろともストラトンを撃墜しようとする計画が進んでいた……
掛け値無しにサスペンス小説の傑作。
舞台設定からして上手い。超音速機が成層圏で制御不能、機体の土手っ腹には大穴が開き、パイロットは死亡か意識不明、乗客の大半も凶暴化という、進むも地獄、戻るも地獄。おまけに外は当然空中なので脱出も出来ない……とまあ、世に密室は数あれどここまで絶望的な状況はなかなか無いでしょう。
中身はサスペンスの定石通り。一難去ってまた一難、が繰り返されます。機体をコントロール可能になったと思ったら乗客が暴れ出し、地上と通信が回復したと思ったら地上側は地上側で妙な企みをしており、頼みの綱の軍に至っては陰謀を張り巡らせている最中という、登場人物たちにとっては泣き出したくなるような展開が続きます。その分読者は一瞬たりとも気が抜けず、手に汗を握りっぱなし。
主人公サイド、航空会社サイド、軍サイドと、各方面に渡って丁寧な心理描写と情景描写が為されているため、物語に没入できます。リーダビリティの高い文章も好印象。
情報もかなり密度が高く、サスペンスとしては一級品でしょう。ここまでいくと、映像化は不可能……とは言いませんが、極めて困難であろうと思われます。それは勿論、『超音速漂流』という作品の誉れに他なりません。
一気読み保証。お勧めです。
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