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最近読んだ本で興味深かったものを簡易的に紹介。
簡易版読書録というところです。
・「日本のミイラ信仰」
著名な写真家であり、在野の民俗学研究者である内藤正敏の代表的著作の改訂新版。
即身仏を代表とする日本のミイラについて、民俗学、科学、歴史資料など多方面から多角的に研究・概説した本。即身仏に限らず、入水入滅や火葬入滅など、信仰の発露としての死にも多くのページを割いています。
著名な即身仏や即身仏が出来るまでの科学的プロセス、それに即身仏にまつわる伝承など話題は広いです。
なぜ即身仏信仰が発生したのか、その信仰の意味は、という謎の解明に力点が置かれており、その手の疑問に興味のある方にはたまらないでしょう。天明の大飢饉と即身仏の関係を論じたあたりは凄まじい迫力があり、一読の価値ありです。
個人的には、練丹術を化学的な視点から解析した章が興味深い。予想以上に複雑な反応だったんだなあ……
・「日本の偽書」
竹内文書、東日流外三郡史をはじめ、超古代史について記した偽書の数々と、偽書が流行した原因などについて概説。リファレンス的な資料ではなく、偽書成立の背景と思想についての解説書というべきでしょう。
著者が専門的な研究を行っているだけのことはあり、新書サイズにも関わらず密度と情報量はかなりのものです。記述も一部では相当突っ込んでおり、予備知識がある程度ないと退屈かも知れません。
偽書や超古代史に興味ある方は持っておいて損がないかと。安いし。
なお、戸来村に現存するキリストの墓についても興味深い謎解きがなされています。
・「民主主義とは何なのか」
制度としての民主主義ではなく、思想としての民主主義を、古代ギリシャ語、ギリシャ思想にまで遡って徹底的に検証した書。
正直言いまして、非常に評価しにくい内容です。民主主義を原義から問い直し疑義を呈する著者の方法論には反発を感じる人もいるでしょう。方法論そのものに問題がないかと問われれば、首を捻らざるを得ない点もあります。
ですが、著者の徹底的な思索は一読の価値あり。言葉一つおろそかにしない、恐怖すら感じさせる強靱な思索と読み込みは感動的ですらあります。好悪は抜きにして、考えるという行為に興味のある方には是非読んでいただきたい一冊。
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