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今回はいつもの読書録とは少し趣向を変えて、羅列形式でいってみます。
容易に入手できて手頃に読めるものを、ということで、ここ最近読んだ新書に絞ってみました。
書名、出版社、お勧め度となっています。
お勧め度は記号で記しており、以下のようになっております。
◎:絶対お勧め ○:かなりお勧め
△:まあ興味が湧けば ×:お勧めできません
なお、このお勧め度は私見であることをご了承下さい。
・「ホラーハウス社会―法を犯した「少年」と「異常者」たち」(講談社プラスアルファ新書):◎
社会が少年犯罪者や精神疾患を持つ犯罪者を「怪物」として排斥するようになった過程と現状について鋭利、かつ得難い論理を展開しています。特に、終章の「地域が一体になった防犯活動がエンターテイメントとして浪費されている」という指摘は貴重。
ただ、その指摘に反発を覚える人は少なからずいるでしょう。また、統計的なデータを参考文献に頼らず、実際に記載したほうが良かったように思います。
・「超バカの壁」(新潮新書):×
養老孟司老いたり。
・「国家の品格」(新潮新書):×
感情的なお説教と理論的背景を持たない意見で国が良くなるなら苦労はありません。日本「論」と名乗るからには、主張に相応の根拠が必要でしょう。
・「使える新書―教養インストール編」「使える新書 21世紀の論点編」(WAVE出版):△
amazonでは不評ながら、紹介点数が多いため、相応に使えます。ただし、著者らが各章冒頭で述べている意見にはさして見るべき点がありません。また、「教養」や「論点」をうたっている割には、首を捻らざるを得ない文章が散見されます。
カタログ代わりと割り切るべきでしょう。
・「元禄御畳奉行の日記―尾張藩士の見た浮世」(中公新書):◎
古典的名著。元禄時代の尾張藩御畳奉行、朝日文左衛門の記録を編集したもの。元禄太平男とでも言うべき、文左衛門の生き方と記録から、華やかなだけではない元禄の姿が見えてきます。
古典とされるだけの魅力はあります。今回一番のお勧め。
・「ゲームとしての交渉」(丸善ライブラリー):○
多様な具体例と、歴史上の実例を用いて、様々な交渉の形態を分析記述した本。著者が現職の弁護士であり経験豊かな交渉家であるだけあり、記された交渉の実例には興味をそそられます。内容的にはゲーム理論の丁寧な解説ですね。
・「ローマ教皇とナチス」(文春新書):△
その有能さと徳で知られた教皇ピウス十二世――エウジェニオ・パチェリが、ナチスのユダヤ人迫害を知りながらも沈黙を保った理由を追う本。
残念ながら明確な答えは出せていません。また、最新の研究を利用していないという批判も散見されます。
概説書としては有用でしょう。
・「大江戸死体考―人斬り浅右衛門の時代」(平凡社新書):○
江戸時代の死体事情を皮切りに、据物切りの名手として知られた“人斬り浅右衛門”こと山田浅右衛門一族の歴史と周辺情報について概説しています。
語り口も砕けており、すらすら読めますね。手頃な一冊。
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