読書録「日々狂々、怪談日和」

4812421772日々狂々、怪談日和。―「超」怖ドキミオン
平山 夢明

竹書房 2005-06
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★★★
(★1つで1点、☆が0.5点。5点満点です)


 かの平山夢明の新刊。お馴染みの「超怖い話」「東京伝説」とは少々テイストが異なりまして、2002年から2003年にかけて平山先生がWEB公開していた日記を加筆訂正したものです。
 
 日記と名乗っているもののそこは平山先生。虚実が明らかでない程に達してしまった人々との遭遇譚が不謹慎ながらも面白い。


・バス亭に突っ立ってひたすら爪を噛んでは吐き捨てる長い髪の女
・墓にむかって「しっかりしろ!」と叫び続ける浮浪者
・不気味な問答を仕掛けてくるアンバランスな子供
・<ぅはっ!>が口癖の個人経営なラーメン屋の店主


 などなど……
 正直どこまで本当でどこまでがフィクションなのかさっぱり解りませんが、読んでいて興味深いのは確かなので問題無しです。

 そしてそれ以上に凄いのがテンパり具合。怪談本は夏場に集中するため、5~6月にかけて仕事が一気に襲ってくるようです。その頃になると日記の調子が明らかに変わっています。迫力が違う。
 向こう側を覗き込んでしまっている感漂う記述も散見されます。狙ってやってるにしても素で書いてるにしてもたまらんものが。
 問題にならない程度に引用してみましょう。

 よくアパートなので隣の部屋から夏場、生ゴミの臭いがぷんぷんするという苦情がありますが、それらはほとんどが死体です。人間はかなり生ものですので死ぬと生ゴミになるわけで、特に臭いといったものが廊下でも感じる場合にはダーマーさんの時もそうでしたが大抵、下水の詰まりとか生ゴミの処理の不具合ではなく<腐乱ちゃん>なのです。

 この文面が「仕事の終わりが見えてきました(意訳)」に続いて流れるように出てくるあたり、我らが平山先生は健在というところでしょう。
 6/2「え~、死にそうなので」や、6/11「引き続き地獄」もこの系統であり、読ませます。

 良くも悪くも夢明ファンのための一冊です。ファンなら買って損なし。
 個人的には東京伝説や超怖い話よりこっちが好きです。
 後、所々に挿入されたラフな絵は何か妙に神経がささくれ立つなあ。素晴らしい。

投稿者: 日時: 2005年08月03日 20:55 Web拍手

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